【肩に槍が突き刺さったような痛みを感じる線維筋痛症の女性へのヒーリング⑪】 

痛みを探すCさんを見かねて、
ミツさんは少し子どもっぽく笑いながら言った。



「もしよかったら、元の痛みに戻しますか?」



ヒーラーは、病気と痛みを消し去る。

しかし、それができる言葉の裏には、
意図したら病気を埋め込むこともできるということ。

使い方次第では、毒にもなる技術なのだ。



しかし、こう付け加えた。



「でも、それをやらないから
このヒーリング能力を授かったんですが」



ミツさんの精神性がヒーリング効果の
バックボーンにあると分かるエピソードだった。



結局、こういうことだ。



「痛みがある身体と健康な身体。
どっちが好きですか?」



答えは、おそらくほとんどの人は一緒。
だけど、身体は逆を表現することもある。

人の心理は、難しい。



ミツさんに痛みを戻すかと言われたCさんは、
慌てるようにして言った。



「いやいやいや…大丈夫です大丈夫です!」



僕たちは、みんな爆笑した。

Cさんの動きも声も表情も、
すべてが元気だった。



ちなみに、対面ヒーリングの場合、
東京本社にはミツさん以外にも

数名のスタッフがいるときがある。

僕以外にも、いるときがある。



これは、ヒーラーのヒーラー。



つまり、ヒーラー前里光秀をサポートする
ヒーラーのヒーラー。

ミツさん以外にも訓練を積んだヒーラーが、
現場に立ち会ってミツさんをサポートする。

ミツさんがヒーリングしている最中、
ミツさんをヒーリングする。



実は前里光秀研究所のヒーリング効果の裏には、
緻密な連携プレーがある。



もちろん、これがなくてもミツさんが
何でも1人でやってしまう。

ただ、ここにも組織力を活かしている
ということだ。
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