賑やかな表参道から少し裏通りに入ると、
住宅街のような静けさに引き込まれた。
そこから表参道に視線を向けると、
人は流れているのに、音が聞こえない。
まるで空間だけではない
何かを分断しているように、
そこはひっそりとしていた。
赤と白を基調としたエントランス。
そのエレベーターで3階に上がると、
コンクリート打ち放しの空間が
ただ広く広がっていた。
光といえば
弱々しい日差しが差し込むくらいで、
暗めのスポットライトが
全体を照らすようになっていた。
そこで、その人は待っていた。
「お久しぶりです」
そう言ったその人は、
黒のシャツにグレーのジャケット。
服装は当時とは大きく変わっていたが、
その優しい表情というか落ち着きは変わらない。
それでいて、どことなく分からないところがある、
という印象がいつもある。
「いやいや、お元気ですか?」
と僕は言いながら、
緊張を隠した挨拶のあとに
雑談をはじめた。
これから、何かが始まろうとしている。
そう考えると
ワクワクしすぎて心臓に悪かった。
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「その人」とは、誰でしょうか?
それは、多くの人は
誰だか想像がつくと思います。
でも、実際には違うのですが、
それは後からお伝えしますね。
それでも、その人との対話で学んだことは、
誰かにとって助けになるかもしれません。
また、光を照らすかもしれません。
そう、その人は光を照らす、
どうやら、人のもっている光を
引き出すことが得意なよう。
だから、ここでは
仮に「光さん(以下、ミツさん)」と呼びますね!
はじまった、初日。
ミツさんは、静かに、しかし力強く、
講義のような対話をスタートさせました。
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