今自分がやっていること、その先にあるものとは 

現在自分がやっていること。
仕事、趣味、人間関係、生活習慣、癖、
その日々のルーティンワークの5年先、10年先はどうなっているのか、
今現在積み上げているもの、それが積み上がっていった先に
未来はどういう広がりを持つのか。
そこに関して、未来予測をはたらかせていきましょう。

それぞれが体験する現実とは、その人がもつ
観念→感情→思考→現実
この方程式がつくり出しています。
今体験している現実がどういったものであれ、
大元にはその人特有の観念というものが存在します。

この方程式を
A→B→C→D
と置き換えると、体験している現実をDとするならば
その前に感情→思考、そのDをつくり出したB→Cラインが存在します。
自分がもっている観念とは、
その性質上、自分では「気づきにくい」という特徴があります。
気づいた時点でその観念は一旦効力を失います。
なので観念とは、それが効力を持続するために
簡単には気づけないようになっているのです。

なので現在の現実をつくり出した、その根本原因を探るときに
体験している現実の一つ前にある思考、更に思考の一つ前にある感情、
このB→Cラインを見て行くことが有力な手がかりとなります。

これは他人の言動や行動、その元となる意図を読み取るときにも役に立ちます。
言葉は現実に中に含まれます。
自分が発する言葉にも、他人が発する言葉にも、その一つ前には思考があり
その思考が現実化したものであると言うことができるのです。

同じ一冊の本を読んでも、
このB→Cラインによって、そこから吸収するものが変わってきます。

今自分が体験している現実、そしてその先にある広がりを予測するときも
自分がどういうB→Cラインをもっているのか、
ということが重要になってきます。

このB→Cラインに変化がなければ、根っこにある観念も変わらないので、
いくら表面的な現実を触って取り繕ったり、B→Cラインを触ろうとしても、
それが浅ければ、何かをやっているような雰囲気だけで終わることになります。
また、未来でも特別大きな広がりは期待できません。

何かを学び、行動し、そして積み上げるにも、常に自身の思考や感情の動き、
B→Cラインを注意深く見なければいけません。
自分の思考や感情に大きく影響を与えるものでなければ、
学びも行動も、それが現実に与える影響力は乏しいのです。

人生はサーッと流れて、一瞬で終わると、前里はよく言います。
その一瞬の間に、時代や社会に対して何を残せるのか、
何を得るのかというよりも、何を体験することができるのか、
それが重要であると、前里は説きます。

今現在自分が取り組んでいること、
それがダイレクトに自分の思考や感情に強い影響力をもち、
それらを直視して、変えていかなければ展開しないものであるならば、
その挑戦、その積み上げは、
変化に富んだ広がりを持つ未来へ対しての、有効な投資となります。

どんなに高く見えるカベでも、必ず一つドアが用意されています。
「ドアは自分を発見してくれることを心待ちにしている」と、前里は言います。

人は自身が見たくないものを表層意識の情報として取り込み、
見たくない現実を潜在意識下に追いやるという情報処理能力を持っています。
つまり、見たくない現実を回避しようとするのです。


自分のB→Cラインを顧みるということは、
この自動的に行われる情報処理システムに抗うということでもあります。
抗わなければ、発見を待ち望むドアを見つけてあげることができません。

未来のためにも、この情報処理システムに惑わされず、
B→Cラインに変化を与える学びや行動を積み上げましょう。
ドアを落とし、ドアしか見えなくなれば、
いよいよ止まることはなくなります!




比嘉公彦
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