肉なしのBBQ vol.2 





「変化とは止まることだ!」



「変化」「止まる」は真逆過ぎて、一瞬「ん…?」ってなるか、
「気を引くために装飾された言葉」のように感じるかもしれません。

しかし、そうではなくいたって真面目「そう思う」のです。






-イメージしてください-
wallpaper-694356.jpg




流れの急ながある。

A激流の中にいて、Bは川岸に立っている。



Aが見ている世界は…

上下左右もわからない。
空が見えたかと思えば川底が目の前にあり、
川岸の景色は一瞬たりとも同じではない。


それはもう目まぐるしい変化変化変化。


上流から下流へと、自分の居場所も常に変化している。

川岸に立っているBのことが一瞬だけ目に入ったが、
一瞬過ぎて気にも留めなかった。


最高級?のライフベストを装着しているAは、
決して溺れているわけではないのでそれを楽しんでいる。


「変化を楽しんでいる♪」


速い世界にいる。






一方Bは…


川岸に立ち、動かず、見ている。

周りの景色を、空気を、水の動きを。

そして、変化変化変化の激流を。

上流から流れてきて、下流へ流れていく… Aを。





「止まって、見ている」







まずはA

変化を体験していることは間違いない。


良いと思います。


人生がどんどん変わっています。
それもわかりやすく「良い」と言われる方に変わっている。
そのスピードは速くて、目立つ。


周りからも「変わった!」とよく言われます。


だからなおさら「楽しい♪」


「変わった」という言葉を原動力に、
さらにどんどん変わっていきます。

そしてそのうち、変化の代名詞のように言われる。

その「変化感」は、周りにも刺激を与えるほどです。



やはり、良いと思います。






そしてBは…

結論から言うと、Aよりも「変化」している。
止まっているが、変化しています。


でも、Aからはそう見えない。
正確には、「よくわからない」



2人の立ち位置がそれをわかりやすく語ります。


激流を目まぐるしく流れているAからは、
B一瞬しか見えない。


川岸に人が立っていた… 


ような気がするという程度しか見えていない。


だから、Bがどんな状況にいるのか把握できない。



「よくわからない」ということになる。





一方Bは、すべてを見ている。

ゆっくり変化する空の雲の動きも、
一瞬たりとも原形をとどめない水の変化も、
目まぐるしく流れ行く、Aの様子も。


Bは、世の中や、や、場の状況の「変化」をジッと見ている。




「見ることができる」




これは強力な「力」です。





そして実はそれこそが










「変化の定義」










変化している人とは

変化できることを当然知っていながら、


「変化」コントロール下に置いている人のことを言います。




多くのAは、Bが変化しているようには見えないと言うよりも、

「何をしているかわからない」のです。



Aの体験は、実際には「変化」です。
確実に人生に変化が起きている。


しかしこれは、"変化優先型変化"です。
「変化」のコントロール下に「自分」がいる状態。


だから、生きている! 感が薄い。
薄いことにも気づいていない。




「なんか… もっとイイ感じになるはずなんだけどなぁ」




これがAの思いです。


それもこの状態は予想以上に長く続きます。
は基本的に「長い」ものですよね。






だけど、Aにも結末が訪れる。




-それはこんな感じ-




川は激流だ。

しかし、下流になるにつれて緩やかになっていく。


Aはその緩やかさの中で、初めて周りをじっくり見始める。
空を景色を、自分の居場所を…



そして、Bの存在を。




Bはゆっくり歩いて下流まで来てくれていた。

川と海の境目に流れはほとんどなく、
Aはゆっくり泳いでBのいる川岸に向かう。





そして、上がる。










「上がる」





その時、

生まれて初めてBが見ていた景色を見て、
変化とは「なにか」を知る。






そして、「良かった」と笑いながら握手をし、
なんとなく川に目線を落とした時…





自分以外のたくさんのAの存在に気づいて驚きました。




今度はふと目線を上げ川の向こう岸を見た時、





「さらにたくさんのCの存在に気づいた!」





つづく




川満由希夫

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