vol.2 「勝負の10日間が始まる」 -- 

ヒーリング体験談 -ハント症候群との戦い-

【ラムゼイハント症候群とは?】
顔が動かなくなる顔面神経麻痺に難聴、
めまい、耳鳴り、外耳炎を合併した疾患です。


【参考サイト】

https://medicalnote.jp/diseases/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%88%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4





vol.2 「勝負の10日間が始まる」




前里「これを完全に治すよ」





美輪「わかりました。もちろんです」




前里の言葉をきっかけに、
モードが切り替わりました。

これには、みやこさんに対する
「決意表明」の意図もありました。






21時を過ぎていたと思います。

前里は朝からすでに
3回ヒーリングをしていました。

体力的にも
ギリギリだったと思います。

めずらしく、
疲れているように見えました。


そして、2人で役割を分担して
ヒーリングが始まりました。

始める前に、どこの部位に
何が起きているのかを、
ネットで調べました。

画像などを見てイメージしやすく
するためです。

できる限りの情報を集め、
その上で前里がチャネリング。

そして、ヒーリングの方法を
決めていきます。

結果、前里は、全身の調整と、
神経を中心にヒーリングをすることに。


mental-health-2313430_1920.jpg


一番の問題は、
「顔の左側が動かないこと」
でした。

それを動かすためのヒーリングです。
前里はオールマイティでありながら、
神経系のヒーリングを得意としています。

そして麻痺の根本的な原因は、
ウイルスによる炎症。
左耳の中です。

炎症が原因で顔面神経を圧迫し、
神経のへの血流が滞る・・・など
の理由で麻痺。

そこで僕は、「熱を抜く」
デトックスのヒーリングを
中心に行います。

これは炎症をおさえる、
取り除くためです。

僕は、痛みをとるヒーリングを
得意としています。

「炎症をおさえる」と「痛みをとる」
は同じ方法で行います。

まずは、

第5チャクラ
第6チャクラ
第7チャクラ

を担当し、状態を確認。

hands-2560313_1920.jpg


手をかざしたら、、
「ものすごく状態が悪い」
ことが一瞬でわかりました。

特に第5と第6チャクラは
ひどい状態。

熱せられた鉄の棒が
チャクラから突き出ている感覚で、
僕の手の平は、
熱を超えて、突き刺されるような
痛みを感じていました。

これまで、末期癌の方の腫瘍に
手をかざしたことが何度もありますが、
僕の経験としては、ここまで強烈に感じた
「状態の悪さ」はなかったです。

病気の勢いが、

「ピークに向かって
駆け上がっている」

と感じました。


それに、
思わず手を引いたほどでした。

「これは手強いな」

と思いながら、
まずはこの熱い鉄の塊を
抜く作業に入りました。


しかしそこで
思わぬことが起きます。

ヒーリングを始めて数分。
第5チャクラにアプローチを
しているときでした。

仰向けになっているみやこさん。

その喉の上(第5チャクラ)
に手をかざしていると、
急に「ガクンッ」と
鉄の塊がなくなりました!

リアルに物理感のある「鉄の塊」
を「触っていた」僕は、
思わず「おっ!」と、
声を上げました。

前里にその状況を説明すると

「反応がいいね!その調子でいこう」

と言いました。

ただ、やはり
手強いことに変わりはなく、
抜いても抜いても、
手の平に感じる「熱」が消えず、
次から次へと噴出してきました。

そして、一番の原因である
左耳に手をかざすと、
とんでもなく熱い鉄の棒が、
左耳から1メートルくらいの場所まで
伸びていて驚きました。

その長さというか、距離感というか
それが「いかに炎症の状態が悪いのか」
を示していました。

アプローチする箇所が
多すぎるため、
まずは左耳のみに
集中することにしました。

「熱い鉄の棒」
は何度取り除いても
瞬時に戻ってきました。

こうなったら、
なくなるまでやり続けるだけです。

繰り返していく中で、
その硬い物理感が、
少しずつ個体では
なくなっていきます。

熱い気体に代わっていき、
その長さが短くなっていきました。

みやこさんは、耳鳴りと、
耳の奥の鈍い痛みを
感じていたそうです。

不思議なことに、
ヒーリングを開始すると、
必ず痛みが出ました。

好転反応なのか、
ウイルスの抵抗なのか、
とにかく、
「ヒーリングに反応している」
ことだけは確かでした。




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ハント症候群は、
発症してから10日間は
日に日に状態が悪くなる。
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病院で伝えられたこの情報は、
ヒーリングを行う僕らにとって
一つの基準になる良い情報でした。

医学的には10日かけて

「どんどん悪くなる」

のであれば、
この間に少しでも

「良くなる」

ということは、
明らかなヒーリングの効果です。

それは、完全完治を目指す僕らには
希望の光です。

「勝負の10日間」

まずはここに
全エネルギーを集中させる。

この10日間を逃したら、
完全完治はないかもしれない。

この10日間で、
みやこさんの人生が
どの方向に向かうかが決まる。

一生、顔面麻痺と
付き合っていくのか。

元の状態に戻るのか。

前者だった場合、
仕事を続けていくのは不可能。

みやこさんは、
「家族にも会えない」
「この顔を見せられない」
と言いました。


でも、嘆いている時間は
1秒たりともありません。


「必ず治す」

みやこさん自身も
そういう覚悟でした。

目の奥にそれがありました。

しかし、頭を動かすだけで
嘔吐してしまう状態が数日続き、
当然食事も摂れていないため、
みやこさんはあきらかに
衰弱していました。

実は、
みやこさんはその日までに
すでに一度、救急車で
緊急搬送されていました。

あまりにも状態が悪く、
自分で歩くこともできず、
病院に行くことも
できない状態だったからです。


三半規管に影響が出るため

「前後左右上下が分からなくなる」

「景色がずっとぐるぐる回っている」

「天井と床がわからない、逆になっている」

と言っていました。


あの時点で、
みやこさんの覚悟と身体は
真逆を向いていたと思います。


その精神的な負荷は、
いくら想像しても
理解することはできません。


病気は、なった本人しか
体験できません。


ヒーラーがやるべきことは
相手を理解することではなく、
治すことです。


人一人の人生が
かざすその手にかかっている。



こうして、勝負の10日間が
始まりました。






つづく